資産運用を考えるブログ

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賃貸 vs マイホーム

賃貸 vs マイホーム。

この論争は永遠のテーマですよね。あらゆる所で語り尽くされているテーマですが、個人的な見解を述べてみたいと思います。

 

まず始めにお断りとして、私自身は現在賃貸に住んでおり、完全な「賃貸派」でございます。

あくまで絶対的な正解のない個々人の選択であり、私が勝手に考えている意見であることはご了承ください。

 

先に結論から申し上げますと、私は「賃貸の方が良い」と考えています。

その理由としては、以下の2つです。

  1. マイホームで向こう数十年の住居を固定するのはリスクが高過ぎる
  2. マイホームの方がお得なんてことはない。賃貸と大して変わらない

 

私の意見を詳しく説明する前に、一般的によく耳にする両者の意見から見ていきたいと思います。

私の身の回りにいる知人・友人、SNSなどでは以下のような意見がよく聞かれます。

 

未だに圧倒的マジョリティのマイホーム派の意見として、

・夢のマイホーム

・家賃を支払い続けるのはもったいない(しかも永遠に自分のものにならない)

・住宅ローン控除が使える

・団信に加入できる(生命保険になる)

・いい歳して賃貸は恥ずかしい

 

一方でマイノリティの賃貸派の意見として、

・自由に引っ越しできる

・家族の人数に応じて適切なサイズの家に住める(上記と被ってますが)

・頭金を用意する必要がない

・そもそもまともな職に就いていないので、買うことができない

 

こんな感じでしょうか。確かに両者それぞれの意見に一理あり、といったところですかね。

賃貸派の中には、いずれ時が来ればマイホームを、と考えている人も一定数いると思われます。

私自身も近年、マイホームを持つ会社の上司や友人から上記のような意見を言われるようになりました。というかそのような意見を押し付けられ、「お前も早く買うべきだ」といった論調の主張をされる機会が増えました…

マイホームを買った人というのは、それが良い選択だと判断したから買ったわけで、その判断が絶対正しいと思っている節があるように感じます。

特に「マイホームの方が絶対にお得だ、家賃を払い続けるのはもったいない!」という主張は今まで何度も聞かされてきました。

 

でもマイホームがお得って本当なのでしょうか。

ここから少し詳しく私の意見を説明していきたいと思います。

 

  1. マイホームで向こう数十年の住居を固定するのはリスクが高過ぎる

マイホームは、買ったら同じ家によほどのことがない限り数十年住むことなります。

それって非常にリスクの高いことだと考えていまして、もし以下のようなことが起こったらどうするの?と思ってしまいます。

 

  • 転勤

会社員なら避けては通れない人も多いですね。転職などできれば良いですが、そうでない場合はせっかく購入したマイホームに住めません。ただしローン返済は続きます。

貸し出すにしても、定期借家としての貸出になるため、相場よりも低い金額になるのが一般的です。他人に使用されるのがヤダ、という人もいるでしょう。

 

  • 家族構成の変化

最近は独身で購入する人も増えたものの、まだまだ多くの場合は結婚して子どもが生まれたタイミングでの購入かと思います。

仮にそうでないとしても、子どもは何人になるか分かりませんし、将来離婚するかもしれません(離婚率は約3割です)。いずれ両親を介護のために引き取ることになるかもしれません。そして子どもはいずれ独立していき・・・。

家族構成は常に変化していきます。もし最大人数を見込んでマイホームを購入するとしたら、当然広くて高額なものとなります。

一方で子どもが独立した後の老後は夫婦二人、最悪の場合は一人になるかもしれません。

であれば、適切なサイズの住宅に住むのが無駄もなく最も効率的です。

 

  • 近隣トラブル

あり得ない話ではないですね。運悪く隣人にモンスターがいたら大変です。

マイホームを買ってしまったら、そう簡単に引っ越しできません。

 

  • 趣味・嗜好の変化

2020年のコロナ禍において、人生観が大きく変わったという人は多いと思います。テレワークが浸透し、通勤の必要が無くなったため、「東京に住み続ける理由がない」、「田舎暮らしをしてみたい」という方もいるのではないでしょうか。

この先の将来も何が起こるか分かりません。住居を固定してしまうことは、もし生活を変えたいとなった場合の足枷になってしまいます。

 

  1. マイホームの方がお得なんてことはない。賃貸と大して変わらない

住宅メーカーの売り文句として、「今の家賃と同等の住宅ローン返済で、家が自分のモノになります!」というのをよく見かけます。

一般的には頭金を2割ほど入れ、残りを現在の低金利を活かして35年ローンで返済する、といった感じでしょうか。そうすれば賃貸の家賃同等の住宅ローン返済で済むという計算です(ここでは一旦家のグレード等は無視します)。

もちろんここに修繕積立費や固定資産税などの追加コストが発生するわけですが、私が一番主張したいポイントは「頭金」です。

頭金は当然ながら入れれば入れるほどその後の住宅ローン返済が楽になります。

仮に5,000万円の家で頭金を2割入れるとした場合、その金額は1,000万円になります。現金で。(ここでの現金とは、現ナマではなく銀行預金を含めたキャッシュという意味です)。

現金で1,000万円支払うって、すごいことです。

投資家的思考を持った人であれば、現金1,000万円を今すぐ使ってしまうことのもったいなさが理解できるかと思います。

その1,000万円があれば、利回り5%の日本株に投資した場合、1年後に確率的には1,050万円になります。50万円のリターンが発生するわけです。

当然リスクは生じますが、長い目線で考えれば、日本株で期待利回り5%というのは至極全うで現実的な数字です。

仮に1,000万円を利回り5%、35年間複利運用を続けた場合、なんと5,500万円にもなります。

 

マイホームであればキャッシュアウトしてしまう頭金分を、賃貸であれば運用に回すことができます(もちろんその金額を貯めていればの話ですね。。)。

この重要な視点が一般的な賃貸 vs マイホーム論争で取り上げられることはほぼなく、欠落しているように感じます。

これを損得の計算に加味することで、結果は大きく変わってくるのではないでしょうか。

 

 

長々と私なりの意見を述べてきましたが、改めてポイントをまとめると以下の通りです。

  1. マイホームはリスクが高すぎる
  2. 頭金分を運用した場合のリターンを考慮すべき

 

私としては人生この先何が起こるか分からず、自由に移動できる態勢を取っておきたいため、マイホームで住居を固定することはしたくありません。マイホームというリスクを取るべきではないと考えています。

また、頭金分の運用も自身で適切に行うことができるため、損得面で考えても賃貸を選んで支障はない、むしろマイホームより賃貸が有利だと考えています。

よって、私は断然賃貸を選びます。

 

異論は認めます。

だいぶ長くなりました。それではまた。